さようなら喜久屋書店 阿倍野店

私が大阪に来た年とほぼ同じタイミングで天王寺に開店した喜久屋書店 阿倍野店が2025年の8月3日で閉店となりました。
最初に大阪で生活を始めたのが住吉区あびこ町で、まずアルバイト先で本屋さんを探したのがJR阪和線ですぐの天王寺エリア。あの時にはまだ開店してなかったかもしれませんが、何軒か本屋さんを見つけて最終的には今はもうないアべ地下の駸々堂書店でバイトをすることに。ひょっとしたら喜久屋書店でバイトしていた可能性もあったかもしれないですね。

本屋のバイトを半年ぐらいしてデザイン業界に入ったのですが、デザインをする上で本屋さんは欠かせない場所でした。時には自分が制作した求人誌を買ったり、独立当初に仕事をして自分のクレジットが入った子供向けファッション雑誌を買ったりもありましたが、いちばんお世話になるのはデザインのレイアウトに行き詰まった時にヒントを探しに行くこと。本屋さんは仕事をする上でも必要不可欠な場所です。仕事とは関係ない場合でも例えば趣味の雑誌を買い行ったり探したり・・・時代の変化で本屋さんがだんだんと無くなっていくこと、本が苦手な私でも寂しさを感じます。

喜久屋書店 阿倍野店に多く行く様になったのは阿倍野に引っ越してから。ウチから歩いて一番近い本屋さんが、ここかキューズモールに隣接するヴィアあべのウォークの、くまざわ書店さん。けど売り場の広さと品数では圧倒的だったので喜久屋書店の一択でした。時にはパソコン教室に来た生徒さんのポートフォリオ制作に一緒になって関連の本を探しに行ったり、その時々の流行なんかを感じるべく女性雑誌や週刊誌を買ってみたり、絵本の世界を調べるためにも行ったなぁ。ほんと自分の仕事には欠かせない場所でした。しかし残念ながら閉店ということで、最後なので3冊ほど本を買うことに。

3冊ともデザイン関連の本ですが、まず1冊目は中本の大きな本で「欲しくなるパッケージのデザインとブランディング」出版社:パイインターナショナル、価格6,490円(税込)
頻度は少ないですがパッケージデザインをする時に、なかなか良いデザイン本がウチの事務所になかったので買いました。出番は少ないかもしれないけれど、パッケージに限らずデザインの参考にしたい!
2冊目は左の「飾りで差をつけるデザインアイデア帖」出版社:エムディエヌコーポレーション、価格2,200円(税込)
いくつかのチラシレイアウトが掲載されていますが、欲しいと思ったのはタイトル周りなどを作る時にヒントになりそうな文字の装飾例がいくつか紹介されていたこと。なにかにつけて見出しをどう決めるかはデザインの中心になり大事な部分ですので、買おうと思いました。
最後は右の「クイズ de デザイン 解くだけで一生使える知識が学べ」出版社:SBクリエイティブ、価格1,980円(税込)
これは私には珍しいデザインの考え方の本です。実はこの手の本は買わない理由があります。それは端的に言うとデザインには答えがないから。作者、編集者の目線でコチラと答えを決めていくパターンですが、実社会では間違っていてもお金を払う人のセンスが正解な訳で、とは言え、この本を買った理由は自分でストアカなどパソコン教室の講師をやっているから。いざ講座内でデザインの時間を儲けると、出来上がった生徒さんは「わたしセンスないですね」と言われる方がめちゃくちゃ多い! でもね、私とてセンスなんかないし、変にプライドを持って自分のセンスを前に出すと、先ほどの話しではないけど仕事が成立しにくくなる。だけど人に伝えるためには、どういう説明が面白くて心を打つか、それを考えることが最近はよくあったので面白いかなって思って購入しました。ちなみに立ち読みの段階で何ページかクイズに答えたら全て正解だったというのも購入のポイントだったかもしれないですね。基本というものがベースにないとねって事で(笑)

購入時にレジ打ちのアルバイトの女性に「今日は人いっぱいですか?」と訪ねると「凄いです!」と笑顔で返答。「ありがとう」という一言を残して最後の訪問は終わりました。まだ天王寺には大きな本屋さんがいくつかあります。なるべく本を買って閉店されないように貢献したいと思った1日でした。